思い出した

ネオナチやら在特会を極右、というかファシズムを一絡げに右翼と呼ぶのにはちょっと躊躇いがある。
そこで思い出したのがこれ。たとえばポリティカルコンパスではドイツのネオナチ政党NPDの左右軸は文字通り真ん中だからだ。

http://www.politicalcompass.org/germany2005


この4軸グラフでは左右軸は伝統的な左翼(社会・共産主義)・右翼((ブルジョア)自由・民主主義)となっているのに加えて、上下軸はそれぞれ上端がファシズム、下端がアナーキズムに割り当てられている。左右軸が主に経済面での政治イデオロギー、上下軸が主に社会面での政治イデオロギーを現している。National DemocratsがNPDのこと。

これでさらに思い出したのが、実は元祖ナチ党とネオナチ党では名称が違う。時代に合わせてということなんだろうが社会主義政党ではなく民主主義政党に鞍替えしている。とはいえポリティカルコンパスはそんな張りぼて無視してNPDをヒトラーよろしく*1真ん中思いっきりファシズム寄りと分析しているわけですが。

http://www.politicalcompass.org/analysis2


僕の躊躇いとはまさにこの上下軸の解釈。これに従えばネオナチも在特会も極右ではないということになるなんてのはともかく、本当にファシズムアナーキズムが真ん中なのか?純粋なファシズムアナーキズムは経済的には右でも左でもないということになるが、そんなことはネェだろとは思いつつもやっぱナチやネオナチが右というのもちょっと違うと思うんだよね*2。左右軸が辺なのか上下軸が辺なのか、僕の知識が足りないだけなのか(たぶん3番目)。いずれにしても右上が極右というのは鉄板。


http://www.politicalcompass.org/euchart

これ、偶然ではないと思うんだけど、僕が比較的マシというか住むならこっちの方がいいと常々思う国が比較的左下になって、逆の国々は見事に右上になっている。EU自体のポリシーおよび経済は大体フランスやチェコなどの○の間の空白地帯あたりにあるんじゃないかなぁというのが僕の印象。

現実の先進国の政党・国が経済的に軒並み右上に寄っているのが、この世界のついての多くを語っている。

*1:ネオナチ内ではなぜかヒトラーではなくてなぜかルドルフ・ヘスが人気とかいう話をどこかで聞いたことがある。

*2:とはいえ右とファシズムは、左とファシズムも-右ほどではないが、それなりにファシズムとうまくやっていけるし実際やっちゃったという歴史があるのも事実