ニューロフィードバックメタ分析研究結果

ニューロフィードバックの効果と大体セラピーとしての有効性に関する研究の最新の結果のまともな資料がやっと見つかった。去年7月に発表されたオランダとドイツの大学による、過去にドイツとアメリカで行われた15の個別のニューロフィードバック研究をまとめたメタ分析による共同研究結果なんだけど、多分論文そのものじゃなくてこのbrainclinicsだかなんだかがまとめたもののようだ。


http://www.brainclinics.com/file.php?fId=191


こういうグラフの読み方知らないんですけどEffect Sizeの数字ってどう読めばいいの?ランダマイズってのはグループをコントロールしなかったということなのかな?誰か知ってる人教えてください。

ニューロフィードバックは一般的に10回で効果が出始めるものの、20-40回の施行が推奨されている。この資料では17回ぐらいのところから50回までしかデータが載っていないものの、興味深い結果を示してる。 不注意の改善には20回目から50回にかけて大きな改善が見られる。これが示すことは、注意欠陥のマネージメントが主目的なら10回ではなく20回、あるいは可能な限り多くやるべきということだろう。 他動性に関しても似たような結果になるが、回数を重ねることによる改善効果は注意欠陥に対するそれよりだいぶ落ちる。 衝動性に関しては改善を重ねてもほとんど改善がない。というかデータにばらつきが多すぎて回数をより多く重ねることに意味があるのかどうか不明のように見えるが。

僕は多分混合型なんですが、本当にニューロフィードバックは効くのでしょうか? 記憶にないもののかつて投薬治療を受けたときは効果がなかったとか。仮に効くとして、多分僕に対しては20-30回ぐらいが最適のような感じだなんだけど、ニューロフィードバックは大体20%の被験者に対して効果がないことがわかってる。

おもしろいのは、テスト終了後、つまりニューロフィードバックセラピー終了後もさらに被験者の状態の改善が見られていること。これは、同等あるいは類似の効果を持つとされているStimulant(覚醒剤)の投薬が一時的にしか効果がないこと、その後の改善はないことと著しい対比となっている。

結論としては、ニューロフィードバックは「不注意および衝動性に大きな改善効果があり、衝動性にも中程度の改善効果があ」る。

また、ニューロフィードバックは現状で若干の被験者においての一時的な副作用(頭痛など)以外の副作用が確認されていない。確認されていないだけで本当はあるの「かも」しれないけど、オルタナティブな脳機能の改善方法としては非常に興味深いことには変わりない。特に投薬が制限されている(日本では公式には処方不可の)ADHDの大人の人たちの助けになる高い可能性がある。が、問題は値段。現状では30回も受けると20-30万はかかる・・・。