ADHDのHD

他動性

幼少時代の他動性あるいはモーターに突き動かされるような不快感はしばしば大人になると姿を消します。しかし、机やベンチの上に登ってはしゃいだりすることはなくなったとしても、外からは見えない内なる感覚としては幼少時代と同じ不快感持っていがちなのです。何時間にも及ぶミーティング、講義、病気の際の安静時などは耐え難い苦痛となります。もちろん家族や親族を囲んでの何時間にも及ぶ食事のような、家族、親族の集まりも耐え難いものとなります。ADHDの人たちは自身をリラックスさせることができません。あっという間に退屈を感じ、いつも新しい刺激と活動を必要とします。大人になるとバンジージャンプなどの危険なスポーツに惹かれやすく、ダンスはADHDの人にとって自身の他動性から持分を存分に発揮する格好の活動となります。


衝動性

ADHDの人たちは、自身の衝動性をコントロールすることに困難を持っています。すぐに自制が効かなくなり、深く考えることなしに自身も望まぬかたちで反応してしまいます。突然「すばらしい考え」を思いついと同時に、即座に実行に移そうとすることがよくあります。今すぐやらないとアイデアを忘れてしまうことを恐れるあまり、冷静に今実行に移すことが適切かどうかを検討しません。男性も女性もADHDの人たちは批判を受けるというような外部からの刺激には怒り狂ったように反応します。場にふさわしくない形でです。ADHDの子供達は自身の母親に対してこのように挑みかかり、パートナーを持つ女性達は、相手に対して暴力を持って抵抗し、結果として後々に深い後悔に苛まされることも珍しくありません。衝動性に対するコントロールの欠如によって自損事故を引き起こすことも珍しくありません。このような衝動性は「衝動買い」としても現れ、自身のパートナーを困らせます。


Dr. med Doris Ryffel-Rawak 『おとなのADHD

ADHDはダンスが得意=技術的に秀でている、ということはわけではない。ADHDが例えダンスマインドだとしても、そこにLD(学習障害)や各種不安障害などの二次障害が積み重なっていれば、ダンスは好きだがううまく上達しないもしくは変な上達のしかたしかしないという、尾張なき苦痛が待っている。

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