今更ながら派遣村批判について。

http://d.hatena.ne.jp/hokusyu/20090103/p

上記のid:hokusyuさんの興味深いエントリに刺激されてなにかこのテーマで書きたくなりました。
日本における生活の非政治化、というかいわゆるノンポリって制度化されたブランド物以外に不安や恐れを抱くことと同じかもしれませんね。
いわゆるテント村の政治性を嫌う人たちは、国会とその周辺、とにかくよくわからないけどメディアに露出度の高い公的政治機関とそこで働く人たちだけが政治(つまりブランド)であってその外はすべて非政治、あるいは極めて政治性の薄い空間と認識してしまっているような気がします。で、メディアで報道される国会など、その唯一の正当なる政治オーソドキシーがあの体たらくなので、もはや政治なぞ信じられない!そしてノンポリへという流れじゃないかと僕は見ています。もちろんただの妄言ですが、もし僕の見方が当たっていれば恐ろしく非民主的な話ですね。

当然政府側の都合の代弁者達は半ば意図的に派遣村(に限らず今の政府運営に都合の悪いもの)の非政治化をせっせと達成しようといろいろ言ってるんでしょうが、仮に今の仕事をクビになって頼る人もいなくなれば、派遣村に来るしかなさそうな人たちが同じことを言っているのはとてつもなくグロテスクと僕は言うしかない。まぁ日本は僕の目にはグロテスクで構成されている社会に見えるんで、別にこの話を強調するのはたんなる気紛れでしかないんですが。

なにが言いたいかっていうと、派遣村叩いて誰が得するのかね、という話。政府側の人間はともかく、現行の日本の、まさしく「政治」の犠牲になって派遣村に行きかねない人たちが派遣村を叩けば得するってのは考えにくいですな。結局は、Wikiフリーライダーの項目にも堂々と書かれてる通り、我々は自分が損をしてまで相手の足を引っ張るよう教育されているということなのかもしれません。そうやって下々の我々が延々と足を引っ張り合ってる間、特定の人たちが得をする仕組みなのでしょう。


答えはこんなくだらない共食いのもぐら叩きゲームから降りて、敵と味方のまともな区別も付かないの目くらまし状態を解除する以外ないと思いますね。派遣村を叩く人たちにしたって、(天皇を文字通りただの象徴としてみなした場合の)日本の頂点にある司法・立法・行政の三権に明確な機能不全が生じていて、僕達の人生に危機的な影響を及ぼしているということに気が付いていないわけではないと思うのですがね。